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■天旗さんの読み物サイト「天旗

猫(長女)

履歴

  • 2008.09.08サーバ移転 (WebARENA→さくら)
  • 2008.06.29FC2 に移行
  • 2008.06.26Movable Type に移行
  • 2008.04.18覚え書き的なPHPメモ [Script] 公開
  • 2008.03.12DNS移行による実質的移転
  • 2008.03.08サーバ移転による再構成

断章

 退けさせてから、ソムロアに問う。公子を使いに来させた大公について。
「大した人物だろうな。税も重くなく、領民の評判もいい。少なくとも、お前よりは人の上に立つのにふさわしい男だろう」
 ルオーは苦笑した。この男の物言いにはもはや腹も立たない。
 かといって、公子に伝えたように和平を容れるつもりは毛頭ない。ルオーも志をもってこの軍を動かしている。この大陸を統一することが結果的に平和をもたらし、人々に平穏な生活をもたらすというのが彼の信念だった。
 しかしその信念を揺るがすのが、前述の彼の悩みなのであった。
 その悩みの種に向かおうと歩き出したが、ソムロアに言葉をかけた。
「ならば、俺のところになどおらずに、いまからジルドのところに行けばいいではないか」
「このソムロア、変わり者でな。それにお前は王の器としては今ひとつだが、一個の人間としては悪くない」
「有難うよ」
 王は手を軽く上げて、彼の変わった形の忠誠に感謝した。

  [ロード・オブ・ロード] より